怠い。
昼ご飯も終わっちゃったし、午後からの授業は怠くて仕方がない。
黒板の漢文をノートに移しながら、横を見た。
沢田はお船をこいでいた。
後ろから視線を感じたが、トントンと肩を突いてみた。
国語の教師に見つかると、後からねちねちと怒られて正直面倒くさい。
ピクッとなってから、辺りを見渡し私の方を向いてはにかむ彼。
ちょっとかわいいなぁって思った。
授業が終わって沢田から御礼を言われた。
御礼を言われて悪い気はしない。
なんだかほくほくした気持ちで鞄をしまっていた。
花はこの後、家の用事とかで母親と出掛けなくちゃ行けないと言い残し、先に帰っていった。
まだまだ、温かい教室内には生徒たちが溜まっていた。
京子はと言うと、のんびりと鞄をしまっている。
日直の私は今日の出来事とかなんかを日誌にまとめていた。
そう言えば、彼女は欲しいものはなんなのだろう?
そんな事を思いながらシャーペンを走らせる。
徐々に減ってゆくクラスメート。
「んじゃ」
「ばいばい。また明日ね山本」
「今日はありがとね、」
「どういたしまして。明日も頑張ろうねー 沢田」
山本は今日は部活には出ないらしい。
そして、また沢田から御礼を言われた…思わず笑みがこぼれる。
山本と沢田と獄寺の三人が後ろのドアから出て行くのを見送った私は周りの生徒たちへも早く帰れと声をかける。
日直の仕事はまだ終わらない。
なぜこんなにも日直の仕事はあるのだろうか…
面倒事から逃げちゃだめ
end
20101216
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クリスマス記念3
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