これはある日のヴァリアーの屋敷のある談話室での話である。
「はぁーあ!どうしてルッスーリアはオカマなの!!?」
今、ここで叫ぶ少女の名前を名前と言う。
「う゛お゛ぉい!どうした名前!」
そして、その少女名前の声を聞いて、談話室に来たこの銀髪の男は名をスクアーロと言う。ちなみにスクアーロと言うのは、イタリアの言葉で鮫という意味を表している。
今では、馴染みの深い言葉だ。
「だーかーらー
ど、う、し、て、ルッスーリアはオカマなの!」
「う゛お゛ぉい!そんなことオレに聞かれても困るぞぉお!」
「そんなん、今にはじまったことじゃないじゃん。ししっ」
そして最後「ししっ」と特徴のある笑い方をする少年の名をベルフェゴール。通称プリンス・ザ・リッパー…本物の王子様で、ベルと呼ばれている。
「ベル… でも、どうしてルッスーリアなの!納得いかないよー!」
「どうしてって言われても、知らねーし…だってオレ、王じ「はいはい、わかってるからねー」
「最後まで言わせろよ名前!」
「はぁーぁ… ルッスーリアがオカマじゃ無かったなら満点なのになぁ〜」
「何のだぁ?」
「無視すんな!」
名前の言った、満点の意味が気になったスクアーロ。そして、発言を遮られたにもかかわらず、無視されたのがムカついたベルフェゴール。
「え?何のって… 私の理想の男性像よ!モチロン!!」
名前の信じられない発言に、スクアーロは大声で驚いた。ベルフェゴールは、また無視されたことに苛立ったが、驚いて髪の毛の奥の目を瞬かせたに違いない。
「はぁああ゛!?!?」
「っ!だから、王子無視すんなって!…って言うか名前、あんなオカマが好きなの?」
「アイツの何処がいいんだぁ?」
「名前、趣味悪くねぇー?王子にしときなよ」
「ダメだ!ベルはすぐ人を殺すからなぁ…名前、お オレにしとけぇ!」
何だかんだ言っても、名前に好意を寄せている二人。さりげなく、ルッスーリアを止めさせて自分を推してみるが―――
「やだ。二人ともやだ。」
「「(今二回やだって言った…)」」
名前には、その二人の想いは届かず、あっさりと断られてしまった。それも、バッサリと二言で…二回も拒否られた。
「ルッスーリアのいいところなんていっぱいあるじゃん!
何で?スクアーロもベルも気付かないわけ?」
「…だって、あんなのただのカマじゃん?」
「それにアイツは死体愛好家だぞ」
「死体愛好家なところは、百歩譲るけど…。
オカマオカマ言うけど、口調がオネェなだけじゃん!」
「オカマ口調だから、アイツはオカマなんだよ!」
「違うよ!何それ、理由になってないよスクアーロ!
それだったら、ベルが自分のこと王子って言ってるのと同じだよーだ!」
「オイ!王子とオカマ 一緒にしてんじゃねーよ!名前、サボテン決定!」
「きゃぁああ!!っ危ないじゃんか!スクアーロへるぷみー!」
そう言いながら、名前はさっと、スクアーロの背後へと隠れた。
「う゛お゛ぉいぃ゛!!名前!オレを盾代わりに使うんじゃねぇ!!」
「先輩ジャマー!名前動くなよ」
「ちょっと!ナイフ投げないでよっスクアーロどうにかして!」
「う゛お゛ぉいぃ゛!! ベルやめろぉおお!」
「あら〜〜〜〜ん? もう、みんなで何やってるの、私もい、れ、てっ」
そして、そこへハートを振り撒きながら渦中の人、ルッスーリアは現れた。それにベルとスクアーロの動きは止まり、名前ただ一人は、目を輝かせた。
「なぁに、みんなここに居たのねん!ちょうど、良かったわ!
私今日は、ケーキ焼いてみたのよ!みんな食べてくれるわよねっ??」
サングラス越しに向けられる視線。彼…否、彼女は名前とスクアーロ、ベルフェゴールの三人の答えがすでに分かっているようだ。
「食べる、食べる!行こう!今すぐに。ねぇ、ルッスーリア!」
「はいはい。分かったわ、名前ちゃん。
それで?スクアーロもベルちゃんも、食べてくれるんでしょう?
ほら、ベルちゃん。ナイフは危ないからしまって、しまって…」
「うぜー……オカマがオレのナイフに触んなっ!」
「あらんっ…ベルちゃんが反抗期よ〜〜〜ん!スクちゃん何とかしてっ」
「ちっ オレはコイツの兄貴でもなんでもねぇぞお゛!!!」
そう言いながらも、ぞろぞろと名前に続きベルフェゴールもスクアーロも談話室を出た。名前の理想の男性像についての話は、ここで一旦幕引きとなった。
今はまだ、ルッスーリアの一歩リードとなった名前の恋だが、ベルフェゴールやスクアーロの頑張り次第では、どうなることやら…この先が楽しみだ。
○月 ××日 担当:第一部隊隊員
end
20101204
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なんじゃこりゃ!\(^q^)/
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