この季節...
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一「だっ大丈夫か、青山!?」
青「………大丈夫だ…」
ぐずぐず鼻を啜りながら答えるのは、マスクをして潤んだ涙目の青山。
おまけにちょっと鼻声だ。
花粉が辛いこの季節。
花粉症の青山は、苦しんでいた───。
青山が花粉症だと知ったのはつい数日前。
部活終わりで着替えていると、隣で着替えていた青山がやけに鼻を啜る音が聞こえた。
おまけにズズーッなんて鼻をかみ出すもんだから、少し吃驚してしまった。
青「う゛ぅ〜…」
鼻をかんだ後、青山が変な呻き声を辛そうに漏らした。
風邪か?と思い訪ねてみた。
一「何だ青山、風邪でも引いたのか?」
青「違う、花粉症なんだ…」
一「…花粉症ってそんなに辛いのか?」
青「あぁ、鼻水は出るしくしゃみも止まらなくなる。
酷い時は涙が止まらなくなる事もあるんだ…」
苦しそうに青山は説明してくれた。
俺は花粉症じゃ無いから、鼻水とかは出ないけど、潤んでいる青山の瞳から、本当に辛いものなんだと思った。
一「部活、無理すんなよな!」
青「っ!…あぁ、ありがとう」
ちょっと赤くなった青山の顔を俺は見逃さなかった。
早く花粉の季節が過ぎて、青山が元気になって欲しい、と、心から思った。
fin...
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哀乃様へ相互記念小説
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