※タクトが積極的で大胆
「先輩っ! 好きです付き合ってください!」
颯爽登場銀河美少年、そして俺の背中に抱きついて……くっそ、離っれない……だと!?
「てめ、離れろ!」
「ホンダ先輩! 僕本気なんですよ!」
ぎゅーっと意外にも凄い力で抱き締めてくるタクト、ジョージはその絡まる腕を離そうとするがタクトは全く離す気配がない。
「タクト! ななな何で俺なんだよ……! ほら、あのアゲマキとかいう可愛い女の子とかさ、お前の場合どんな女の子でも選び放題じゃねーか!」
これじゃあらちが明かないとジョージは離すことを諦めた、その代わり今度は言葉でひっぺがそうと試みる。
それも少し嫌味っぽく言ってやった。だって自分を選ぶ理由なんてこれっぽっちもないはずだ、有ったとしてもあの美少年のシンドウのほうが有り得るじゃないか。
「……、僕は……僕が好きなのはホンダ先輩なんですもん、理由なんて無いっ、ですよ。」
右ストレートに左フックを喰らった気分だ。
「うっ……!」
そんな、まさか……可愛い、だと? 背中に感じる温かさと頬をすり寄せるタクトにジョージはどんどん心臓が速まっていく。
「先輩、ドキドキしてる?」
「ばっ……してねぇよ!」
そんな、男にドキドキするようなジョージ様じゃねぇよ! と心の中で叫ぶが、表面はあからさまにドキドキしていますって顔をしているだろう。
なんかもう嫌な汗が首筋を伝う、本心と理性と認めたくないという気持ちの葛藤で、気分が悪くなってきた。
「もう、退けよ……何か疲れた。」
「え? 大丈夫ですか?」
心配そうな声を発するタクト。大丈夫じゃない、誰のせいだと思っているんだコンチクショー! と思っていたらいつの間にか腕が離されていて、タクトは目の前に立っていた。
「じゃあ先輩におまじないかけてあげます。」
「はあ?」
そしてタクトはとびっきりのおまじないを俺にかけた、それはもうやわらかくて、とても甘口な。
「では! お体に気を付けて、それと考えておいてくださいね先輩!」
ビシッと敬礼をしジョージの胃がキリキリとするような一言を残し銀河美少年は颯爽と去って行った。
「うあぁあああ! 何なんだよぉおお!」
そして残されたジョージは数秒間固まった後叫びながら颯爽とトレーニングルームに駆け込んだ。
-----------
文章スランプ。
▼