※短い、キスしてるだけ
リアリズムのキス、タクトは唇の感覚に酔った、そう口許に寄ったスガタの唇に。
「男同士なのにね。」
「……。」
スガタの薄い唇がとても気持ちよく感じる。更にちゅ、と音を立てて唇に吸い付くスガタにタクトは声を漏らす。
「っふぁ……すが、ん。」
「……タクト、」
横髪をさらりと撫でられながらまたキスをする、今度は探るように口内にスガタの舌が侵入してくる。
「ん、ふぅ……。」
深く絡まるからかぴちゃりと耳に染みる音達にタクトは意識が朦朧とする。嗚呼、スガタに食べられている、なんて考えながら。
「性別なんて、僕はいらない……僕にはタクトがいればいいんだ。」
キスの合間に挟まるスガタの告白と絡まる視線、そしてスガタは優しく指でタクトの淡い綺麗な唇をなぞる。
その仕草や言葉にタクトはぞくりと身体中が熱くなってしまう。
「っはぁ、は……そんな事言われたら、もっと……好きになっちゃうだろぉ。」
タクトはスガタの首に腕を回す、そしてそれを合図に息も整える暇も無くまた二人はどちらともなくキスをする。
もう二人は、二人の世界に夢中になっているのだ。
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