ちぐはぐしている。グリーンは僕と目を合わせてくれないし、何か言おうとしているみたいに開く口もすぐに閉じてしまった。理由はなんとなくわかる。きっと言いたいことは告白の返事だ。今日グリーンが来てくれるまで、ずっと僕の胸にはつかえていたものがあった。でも今、ほんのり赤くなった頬とか、引きつった口元とか、きょろきょろ行き来する瞳を見て、安心した。
「とりあえず座ったら?」
「あ、あぁ」
ちょっと笑いそうになるのをこらえて、こっちおいで、とぽんぽんと地面を叩くと、ぎこちない動作でグリーンは俺の隣に腰を下ろした。すると肩と肩がくっつくくらいに密着してしまって、グリーンは俯いて頬を真っ赤にしてしまった。
「レッド、あのさ、」
「うん、」
次の言葉を待つ間の沈黙はなかなか終わらない。表情はよく見えないけれどなんとなくわかる。グリーンは一生懸命言葉にして伝えようとしてくれているってことが。逸る心音がうるさい。抱きしめたがっている腕をぎゅっと組んだ。すぅ、と息を吐いて、グリーンは僕を見る。目が合った瞬間、心臓が縮んだ。
「俺も、レッドのこと、好きだ」
言葉を聞いた瞬間、固く組んでたはず腕は勝手に解けて、グリーンを一周していた。僕ってほんとにグリーンのこと好きなんだなあ。
「両想いだね」
「……そうだな」
101116