凶器はどれ/臨帝 | ナノ

※R15
やってるだけ



























臨也は帝人の首筋を撫でる。すうー、となぞった跡が冷えていくのは指でないからだ。ナイフの柄の方でなぞられて鎖骨まで行き着くと、しゅうと音がなってあっさりと帝人のTシャツは割けた。ずるりと肩からずり落ちるそれをみた臨也はふわりと笑う。その笑顔を帝人の目前までもってくると、帝人の肩はびくりと跳ねた。

「随分やらしー格好だね」
「臨也さんがやったんじゃないですか!」
「いやいや帝人くんだからいやらしいんだよ」
「意味わかんないですから!ていうか終わったらなんか服貰って帰りますからね!」
「はいはい、なんでもどうぞ、お姫さま」
「おひめさまって…んっ!」

頬を染めて何か言おうとした帝人をベッドに押し倒して口を塞ぐ。唇が開いている隙に舌を入れれば、奥で縮こまっている舌を無理矢理引き上げるように絡めた。それでも臨也の舌の動きは繊細で、口内のいたるところを擦るたびに、帝人は声にならない吐息を漏らす。ちゅ、とリップ音を残して臨也が唇を離すと、その音さえも聴覚を犯すのか、帝人はさらに頬を染めた。臨也の舌は首筋から鎖骨を辿ってから胸の突起を舐めた。片手はもう一方を弄っていて、摘まんだり撫でたりと動き回る。軽く歯を立てると帝人の身体は大きく跳ねた。

「ひうっ、ぁ…」
「もっとそういう声聞きたいな」
「い、やですよ…」
「なら出させるまでだ」

臨也は片手で器用に帝人のベルトを外して中に手を滑りこませる。下着越しに触れた性器は既に上を向いていた。ゆるゆると指先だけでその頭を撫でると、じわりと湿ってくるのがわかる。帝人は臨也の手を押さえようと手首を持ったものの、それにはほとんど力が入っていなかった。

「やめ、ぇ…」
「やーだよ」
「ふぁ、んっ」

臨也の手がそれを包んで扱くと、布が擦れてどこかもどかしさの残る感覚が伝わってくる。片方の手がまた胸を弄り始めて、帝人はそのふたつの刺激に夢中になっていった。次第に喘ぎ声は高くなって、声を上げて溶けそうな表情を見せる帝人に、臨也の加虐心が燻る。もっと啼いてすがる帝人が見たいと。

「ひぁっ、ぁ、ふぁぁぁああん!」

下着の中で達してしまった帝人は、中がねっとりと濡れた感触を感じた。べたべたとまとわりつくのが気持ち悪い。だが臨也また揉むように帝人の性器を弄り始めた。

「これやぁ…」

くちゃくちゃと吐き出した精液によって水音が鳴る。いやいやと首を振るが、臨也はそれを見てくすり、と笑うだけで手を止めない。それでも快感らしく、またそれは固く芯を持ち始めた。

「も、やだあ…」
「帝人くんが出しちゃったからじゃん」
「だ…って、ぁっ、いざや、さんがぁ…」
「気持ちよかったんだよね」
「っ!ちが…」
「じゃあ止めようか?俺は今止めても全然辛くないけど…帝人くんはどうだろうね?」

膝でゆるりとそこを撫でただけで、帝人はぎゅう、と堪えるように目を閉じた。押し付けるたびにびくびく震えて、耐えきれないというように口を開いた。

「いざやさん、脱がしてえ…」

ぽろぽろと涙をこぼし始めた目尻にキスをすると、帝人は焦らしているのだと思ったらしく、「好きにしていいから…」と付け加えた。臨也はくつくつと笑ってズボンと下着に手をかける。

「じゃあそうさせてもらおうか」

臨也はその2枚をナイフで引き裂いた。








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