キスだけじゃ足りない/4810 | ナノ

※R15くらい!
めっちゃ喘いでます注意



























「十代、こっち向いて」
「なん…んッ…」

ヨハンは振り向いた十代にくちづけた。不意討ちだったためか、十代は反射的に酸素を取り込もうと口を開ける。すると待ち構えていたかのようにヨハンの舌がするりと入りこみ、中をくるりとかき回した。奥で縮こまっている十代の舌に触れると、十代は目を見開いてその拍子に溜まっていた涙がぽろりと落ちる。ヨハンはそれをきれいだなあなんて思いながら、遠慮なく舌を絡ませると、十代の瞳は更に涙を溜め込んだ。くちゅり、と二人の間から漏れる音は十代の羞恥心を煽ったが、ヨハンは何ら気にしていないというように十代の潤む瞳を見て目で笑った。

「ふっ…ぁ…」

唇を離すと十代は名残惜しそうに吐息を漏らす。その音にまた羞恥心を感じてさらに頬を赤く染めた。とろとろと溶けるように涙を浮かべた瞳は伏せられて、狼狽えるように動き回り、決してヨハンを見ようとはしない。けれどもキスしたばかりで濡れた唇が開いたり閉じたりしているのは、何かをヨハンに伝えようとしているように見える。そこでヨハンは十代の耳許に唇を近づけて囁いた。

「もしかして、したくなっちゃった?」
「そ、んなんじゃ、……ひゃん!」

十代が吐息混じりに鳴いたのは、ヨハンが十代の耳を舐めたのに驚いたからだ…とはいえ決してそれだけの理由ではなかったが。

「でもしたくない割には随分敏感みたいだぜ」
「うるさい!」

先ほどまでの艶かしい雰囲気を壊すようにヨハンはからからと笑う。それがまた恥ずかしくて十代は怒鳴ってしまうが、実際その声はか弱いものだった。十代の濡れた視線や真っ赤な顔や羞恥を含んだ声は、ヨハンを煽る材料にしかならない。

「素直になれって」

ヨハンはつう、と耳から首筋にかけてを舌で辿る。そのギリギリ舌先が触れている感触に、十代の身体はふるりと震えた。

「ひ、ぅ…」

それだけにおさまらずに、ヨハンの手が十代の服の中へと侵入する。胸の近くまで指でなぞっていくと、十代は息をのんだ。そんな初々しい反応をする十代がかわいくて、ヨハンは涙の溜まった目尻にキスを落とす。そして十代の胸の尖りを弄り始めた。

「ん…やぁッ…だ…」
「なーに言ってんだ?乳首たってんのに」
「ひぁっ」

それを強めに摘まむと、十代は一層高い声で鳴いて、快楽に堪えきれなかったのか、ヨハンの胸にぎゅうとしがみついた。ヨハンはその十代の様子に頬が緩むのを堪えつつ、かといって愛撫を止めることはなかった。

「…やあぁっ…よはん…ぅ」
「んー、どうした十代?」

十代の腰は緩く揺れていた。上目遣いで見つめてくる十代が何を言おうとしているのか、ヨハンは見当がついていた。けれども敢えて知らないふりで尋ねてみる。

「ゃだぁ…も…」
「止めてほしいの?」
「ちが…」

十代はどうしても自分の口からは言えないと俯いてしまう。だがヨハンが十代に助け船を出すことはなく、その胸を触る指を焦らすようにして肌に触れるか触れないかというくらいのところで撫で始めた。

「…ゃ、」
「言ってくんねーとわかんないぜ?」
「うぅ…」

余裕を演じているヨハンだったが、本当ならすぐにでも十代を押し倒して服を脱がせて犯してしまいたかった。けれどもあと一押しだと、十代がねだる姿を見たいが故にその性欲を抑えこんだ。

「ほら、言ってみて」

ヨハンは再び十代の耳許に唇を寄せて、低い吐息混じりの声で呟く。その声は緩く十代の鼓膜を震わせて、彼の脳を甘く痺れさせた。細く掠れた、今にも泣いてしまいそうな声を十代は必至に繋げる。

「した…さわって…」
「…十代かわいすぎ」

ヨハンの服を両手でぎゅうと握って、俯きがちになりながらも彼の双眸をはっきりと捕らえて言う十代に、きゅう、と胸が締め付けられるような愛しさを感じた。十代を抱えてベッドに降ろし、十代のズボンと下着をずり下ろす。

「脚閉じたらダメだろ」
「ぅ…だって…」

恥ずかしいからと十代はすぐに脚を閉じてしまうので、ヨハンはその脚の間に自らの片脚を割って入れた。そのまま両手を両膝のあたりに置いて、脚を押し開かせる。

「わ、ヨハン待って…!」
「すっげ…濡れてんじゃん」
「見んなばか!」

先走りでぐずぐずに濡れて起き上がっているそれに、包むように触れる。それだけで十代は身体を震わせて唇を噛んだ。するとヨハンは思い付いたようにそれを口に含んだのだ。

「な、ひぅっ…」
「ひもひぃ?」
「ゃ、しゃべんなぁっ…」

ヨハンは先端に舌先を入れ込んだり、下方を指や掌で摩擦する。徐々にその動きを激しくしていくと、次第に抑えきれなくなった声が大きくなって漏れはじめた。

「ゃあ、っ…あぅ…ぁっ…ぁんっ」

ヨハンがくわえたまま十代を見ると、彼はぼろぼろと涙を溢しながら喘いでいた。さらにくちゅくちゅとわざと音をたてるように舌を動かすと、十代はその音にさえ酔っているかのように目を細める。

「あんっ、あっ、ひゃっ、よひゃ、んぅ…も、らめぇっ…ゃあっ!」

そろそろ限界が近いようだ、とヨハンは舌先を先端に捩じ込むようにぐちぐちときつく動かした。

「や、あっ、ぁあっ、ふぁぁああああっ!」
いっそう高い嬌声を上げて、十代はヨハンの口内に白濁を吐き出した。ヨハンはそれを溢さずに飲み下すと、顔を近付けて触れるだけのキスをする。十代はその唇に残った微かな苦さを感じると、ヨハンが自分の放ったものを飲んでしまったのだということに気付かされた。

「な、ヨハン、飲んだのか?」
「そうだけど…?」
「ば、ばかじゃねーの!」

十代は真っ赤な顔でヨハンを怒鳴った。まだ瞳は潤んでいるし涙の跡も残っていて、そんな顔で怒鳴られてもかわいいだけだ、とヨハンは十代を抱き締める。そこからするりと伸びた手は十代の背にまわって、尻を触りはじめた。その手つきに十代はまた身体を強張らせて、ヨハンを見上げた。

「え、ヨハン?」
「ちなみにまだ終わったとは言ってないぜ!」
「はあ!?」

ヨハンは一度十代から手を離すと、用意していたローションを、彼の目の前で指に垂らす。その艶かしい指の動きと、ローションを絡めていやらしく光る様子から目が離せなくて、十代は腰のあたりがずくん、と疼くのを感じた。







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