「…また会ったな」

二度目の再会、二度目の光景、二度目の胸くそ悪い面、初めてのミッフィー。トラファルガーは不敵に笑うキッドに目をやった後その奥にあるベッドですやすやと寝息をたてて警戒心なんてこれっぽっちも持ち合わせてない体勢で寝ているなまえに目線を落とす。「、ッチ」無意識に出た舌打ち。トラファルガーの眉間に皺が寄られ表情が曇る。それもそうであるベッドにて無防備にさらけ出された下肢。それ以上におでこの上ではなく顔を覆うように置かれているミッフィーのタオルが彼を苛つかせた。まるでその姿は亡き者の出で立ち。何故目元にタオルが?こいつはいつの間に死んだんだ?なんて疑問がトラファルガーの頭を過るがよく見るとハァハァと荒い息遣い。赤く火照った頬になんだ必死に生きてるのだと分かった。そのことに安堵の息を吐いた。

寝込んでいるなまえの側にいきそっと頬と額に触れる。思っていたよりも熱は高くなくこの様子だと病院にいかなくても家で安静に休んでいれば直治ると見てホッするトラファルガー。そして再度頬に触れる。

「本当おまえには手が掛かる…」

そう目を瞑るなまえに呟いて寂しそうに笑うトラファルガーにキッドは何も言うこともなくただ黙ってその様子を見ていた。あぁ、心配でたまらなかったんだな、と今の様子のトラファルガーを見てそう思わざるおえなかった。

「このくそ女…!」

頬に触れていた動作がやがて頬をつねくる動作に変わった。しかも力強く。さっきのは見間違いかと疑わざる終えなくなった。



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -