これが朝5時くらいまで続いたのだ。実質寝てない。
何故ならもうここまできたら普段見ることのできない日の出を見ようと外に出て近くの丘まで行ったのだ。

ちいさい丘ながらも街が見渡せる。そして太陽が顔を出すまで待つ。じわじわと頭らへんが見えてくる。これ、太陽が動いてるように見えるけど地球が動いてるんだよね!うーん神秘!こんなことを考えていたら、太陽はもう頭を出そうとしていた。

とても、綺麗だった。

感無量だ。しかも今日は霧がでているので霧の間から差し込んできる朝日はより綺麗だ。
白い息を吐きながら、見る日の出はなんだかロマンチックだとなまえは思った。この感動を誰かに伝えたい、そう思いなまえの頭にぼんやり思い浮かんだ人は先程まで電話で熱弁してた人だった。

そんな時、プルルルと着信音が鳴った。こんな時間はあの人しかいない。もうさっきの着信音は変えてやった。もうあんな思いはしたくない…!心臓がもたない!となまえは思い携帯のディスプレイを見た案の定あの方だ。

「もしもし」

『お前起きてたのか?外見てみろ、日の出が綺麗だぞ』

「奇遇ですね。わたしも見てます。しかも外出て」

『はっ…奇遇だな。おれも外出て見てる』

奇遇って…そんなこともあるのか、となんだか可笑しくなってきてつい笑ってしまった。そうしたら電話越しからでも笑い声が聞こえた。バカみたい、こんなことで笑うなんて。

『…寒いな』

「寒いですね」

『やっぱりパーカー着ねぇとダメだな寒ぃ』

「薄着なんですか?風邪ひきますよ?」

『ひいたら看病よろしくな。ナース服は任せとけ』

「断固拒否します」

他愛もない会話を数分交わしてから、どちらかともなく切った。それにしてもこんな偶然、先程の会話を思い出すと笑えてしまうなまえ。だってトラファルガーもこの日の出をみていたんだから。

今トラファルガー先輩とおんなじ朝日を見てるんだ、となまえは変な感じがした。




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