恐る恐る携帯を手にとるなまえ。着信だ。ディスプレイを見ると『トラファルガー様』と書かれている。まさかと思い携帯に出る。

「…もしもし」

『何してやがった遅ぇぞ出るの!…ああ悪い野暮なこと聞いちまったな…最中に悪いな。埋め合わせは今度する』

「…ああああなたって人は…!!」

『あ?』

「こここっちがどれだけ怖い思いをしたとおお思ってるんですかあ…!もうオシッコちびりそうでしたよ!」

『だから悪いって最中に』

「ちげーよ!着・信・音!!」

『あ?……あぁあれか。忘れてた』

「やっぱり!勝手に携帯弄ったんですか!?」

『なまえがおれの家で寝てた時になちょっと。まぁそんなことより聞けよおれの話』

「そんなことって…!」

『分かった分かった。怖かったよな?悪かった。お詫びに今度お化け屋敷案内してやるよ』

「反省の色が見られませんね。じゃあお休みなさい」

『待て待て待て待て。人の話を聞けって』

「…何ですか?こんな時間に?」

『それがな……』

…その後はトラファルガーの熱弁大会が始まった。今回は深海魚の不思議についてだ。あれはあーして敵を惑わせて喰う、だの、光の種類でも色々ある、だのこれは魚君にも匹敵する詳しさだ。
たまにあるのだこういうことが。前回は神ゲーと糞ゲーについてだ。毎回話題は違うが、凄い熱弁をする。だが次の日にはしれっと興味を無くしているからびっくりだ。毎回それに付き合わされてるわたしの身にもなって欲しい。そのせいで無駄すぎる知識が増えたのだ。

『本当不思議だと思わないか?』

ええ、深海魚のことでそんな熱弁するあなたが不思議でたまらないです




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