「おいなまえ、マヨネーズ。」

「キューピーだから」

「あ"…先輩…」

わたしの顔を見たとたんうわぁと明らか引いたような顔をした先輩。きっと教室に鞄を置いてきてすぐ来たのだろう、というかなんてバッドなタイミングで来たんだ。

「マヨネーズ。こいつ借りるからな。朝まで返さねェからよろしく。」

「だからキューピーだから。はいさよならなまえ。美味しく喰われてらっしゃい。」

「わわわ!」

途端腕を掴まれ歩かされる。微笑みながらキューピーはわたしに手を振る。
みんながこっちを見ている。やっぱり先輩は有名人だなぁいつも思う。この視線の中にはさっきキューピーが言っていた様に熱い目線を送る女子がたくさんいた。でも先輩はそんなの気にも止めてないみたい。

「先輩どこ行くんですか?」

「あ?おまえ聞いてなかったのか?朝言ったろうが、昼になったら屋上でジャンプ読むって」

「あ…そういえば」

なんていうわたしに、はぁ…なんて溜め息をついた。そしてわたしの頭を先輩は馬鹿かと言って軽く小突く。
だって蜂騒動で忘れてた。

そしてふと疑問が浮かぶ。
…なんで先輩はわたしなんかといるんだろう?

その些細な疑問は屋上に向かう階段でコケそうになったことで忘れてしまった。

日光浴も、やらないか

(あっぶねぇなおい…。)

(ご…ごめんなさい…!足がもつれて…)

(別に転んでもいいが、おれを巻き込むな)




 

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