自転車は案の定壊れて、怒った先輩とドジったわたしは喧嘩になった。が、すんなり元通り。

正直今から学校行った所で遅刻なのはわかっているのでどうせなら堂々と遅刻しようぜ。という結論になった。そしてそこから近くのラーメン屋さんに寄って二人して醤油ラーメンを頬張る。
店のおやっさんが、熱いねぇ!学校サボってデートかい?なんて言ってくるもんだからわたしは即否定。だが先輩は愚問だななんて言って鼻をならす。そうですね愚問すぎます。

そしてしっかりと遅刻したわたし達は今に至る。むしろこの時間になっても登校してくるわたしたちを崇めてほしい。そんな思いがなまえの胸をよぎる。

「本当おまえのドジさには天晴れだ。見ろ。この俺様のイケてる顔面に傷を負わせたんだぞ。婿に行けねェ。責任取れよ」

「自分で言うと痛いですよ。だって蜂が今にもわたしを刺そうとしてたんですよ!見たでしょ!あの非人道的な現場を!」

「…きっと蜂は早く挿入したかったんだろうな。なのにおまえときたら…」「ちょっと待ってくださいよ話しそれてます。おもいっきしそれまくってます」

「挿れる寸前でストップをかける。これがどんだけツラい事かわかるか?」

「……。」

「まぁ、刺されなかっただけ良かっただろう。」

無言のわたしにほれっと言って手渡してきたのは絆創膏。おまえ鼻切れてんぞ、と言ってその絆創膏をわたしの鼻につけてくれる。なにかと優しいとこはあるのですよねこの方。

キーンコーンカーンコーン

授業終わりを知らせるチャイムが鳴る。たくさんの生徒達が教室から出てくる。

じゃあなと言って来た道を戻る先輩。あれ?と思えば目の前にはわたしの教室。あぁなんだ送ってくれたのか気づかなかった。あとでお礼ちゃんと言おう、と思い騒がしくなった教室のドアを開ける。






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