だが決着はすぐついた。正義が悪に土下座をして終わった。つまり我が身が大切で、好奇心には勝てないということだ。鍵には悪いが身の安全の確保の為元あった場所にそっと…置いた。なんだか悪い気がしたので両手を顔の前に合わせまるで供養でもするかのように目を瞑り謝る。鍵に謝った所でどうにもならないが罪悪感が少しでも減ればとなまえは思ったのだ。

「おい、何してやがる」

突然後ろからドスの聞いた声をかけられた。ドッキーンとドキソちゃんでもびっくりであろうハプニングになまえはまさかと思う。今日の運勢は良かったよねなまえは心で確認する。そしておそるおそる後ろを振り向けば、

あら不思議、トラファルガー・ロー、その人が立っていた。しかもなまえを見下し気味で。先程まで信じていたもの(運勢)に軽やかに裏切られたなまえはもうあんなの信じるかとあんなのを信じた自分の運命を呪った。

「それはおれの鍵だ。そしておれはまだ生きている

最もなことを言い放ったトラファルガー。なまえの供養姿に不安を感じたのだ。

だがなまえはこんな恐ろしい人物と鉢合わせするなんて、イケメンに抱きかかえられ「大丈夫?」だなんて言われる確率くらいないと思っていたので、放心状態のままだ。しかも、その人の捜し求めていた鍵を今、見捨てようとしたのだ。殺されるその言葉がなまえの頭に見事君臨した。

ヤヤヤヤバイ!!…殺される!明らかにテンパっているなまえは、この後の会話の選択肢が生死を分かつ究極の選択だと悟った。そして普段妄想ぐらいでしか使っていない脳みそをフルに働かせた。

「きょ、今日はいいい天気ですね……!」

半笑い苦笑いそんな笑顔を顔に貼り付け言うなまえ。生憎今日は雨日和。外からはザーザーという雨音。あ、間違えた絶望に浸るなまえ。




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