「ねぇ…リドルもう止めにしましょう…」

1人の女性は静かに呟いた
目の前には黒髪、赤い瞳の青年が立っていた

女性…ルシーは杖を下ろした
しかし青年リドル…否ヴォルデモートの杖はルシーに向けていた

周りは無数の死体
敵味方関係なく無惨に転がっている


「貴女はまだ光の道に行ける!!今からでも遅くないわ!!リドル!!」


「その名前はもう捨てた!私は闇に堕ちたんだ!!貴様であろうと死の呪文を」



ヴォルデモートが言い終わる前にルシーはヴォルデモートを強く抱き締めた
泣きそうな顔をしながら



「そっか…もうリドルは戻って…こない…んだね…
………いいよ…リドル…私を殺しても」


「なっ!」


ヴォルデモートは目を見開いた
ルシーはヴォルデモートから離れ笑顔で


「私、リドルに殺されるなら本望だよ!」

ひまわりみたいな暖かい笑顔で言った
ヴォルデモートは笑っているルシーに杖をまた向けた
そして


「アバダ…ケダブラ…」


緑の光が辺りを照らした
そんなルシーは死に際に


「愛しているわ…」


と涙を流し言った
彼に聞こえたかはわからないほど小さな声で言った

ヴォルデモートはルシーを抱き上げた


「君を無理矢理でも僕の物にしようかと考えた…
でも君の光は僕には眩しすぎた…」


頬に暖かいなにが伝った
触ると


「私はまだ泣けたのか…」


涙を流していた


「愛してるよ…私のルシー…私が最初で最後に愛した女性…」


ポツリと呟いた
しかしその声は最愛の彼女に届くことはなかった





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