知ってる?人魚姫のお話

一人の女の子は聞いた

知っているよ。人魚姫は人間の王子さまに恋して声と引き換えに人間に数日間だけなったんでしょ

一人の男の子は答えた

うん。人魚姫はね王子さまと結婚しないと泡になってしまうの

馬鹿馬鹿しよ。泡になってしまうくらいなら恋なんてしなければいいのに


二人は湖の近くにある木に寄りかかりながら話をしている
一人の男の子は魔術の本、一人の女の子は人魚姫の本を読んでいる


「もし…もしもだよ私が人魚姫だったらリドルは私と結婚してた?」

「まずは君が人魚姫だってことがわからないね王子だってそうだったじゃないか。だから人魚は結婚できなくて泡になった」

「それって私も泡になるってこと?」


女の子は頬を膨らませた
リドルはそれを見て目を細めた
女の子は本を閉じ立ち上がった
くるりとリドルの方へ回った


「リドル、今までありがとう」


女の子は笑顔で切ない笑顔でリドルに言った
リドルは何を言っているのかなんで感謝をされるのか分からずにいた


女の子はそのまま城へと帰っていった


翌日、リドルは朝食を食べに大広間へ足を運んだ
席に着くといつもは先にいる彼女が見当たらない


「えー昨夜、グリフィンドールのルシーが亡くなった」


リドルは頭に鈍器で殴られたような感触がした
生徒たちがざわめく中ディペットは言い続けた


「リドル朝食を食べたら校長に来なさい」


リドルは急いで朝食を食べ校長へと向かった


「よく来てくれた」

「ルシーが死んだってどういうことですか?」


冷静にしかし焦りを見せながら聞いた
ディペットは机の引き出しから一枚の羊皮紙を取り出しリドルに渡した


リドルは手紙を読んだ


HelloHelloリドル

実はね私、リドルに言わなくちゃいけないことがあるの
私は人魚なんだ。人魚は人魚でも姫じゃないよ!
人間に憧れて海の魔法使いに人間にしてもらったの
人魚姫のお話だよね。
私はもうすぐで死ぬって知ってたの
リドルとは結ばれないって知っていたから

リドルは愛を知らないんだよね…
私はリドルのことを愛していた
リドルと出逢えて嬉しかったよいろいろなことを知れたから
ありがとうさようなら
きっと私は海の泡になっているかも
また逢えることを信じて

ルシー


リドルは愛を知らないということに酷く後悔した






Diamrem
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -