お題 | ナノ

宇宙でしょう、なんて


「この鍋を中心に世界がある」
「いや、こたつだ」
「鍋!」
「こたつ!」

元就と元親は湯気を境ににらみ合い、今にも箸を折りかねん勢いだ。
湯気が鍋から頭から出始めた頃、ふと思いついたように鍋をのぞき込む。

「鍋は宇宙空間だ」
「闇鍋だしな」
「こたつも宇宙空間だ」
「遠赤外線だしな」

満足して鍋をつつくと、去年のクリスマスに使った星の飾りが出てきた。