お題 | ナノ

太陽に繋ぐ


「止めよ」
「……」
「止めよ、島津殿」
「……」
「いや、チェスト島津!」

頑なな老人と、頑なな青年。
入信はどちらが先だったか覚えていないが、どちらが上ということもなく今まで過ごしてきた。
サンデーはチェストを、チェストはサンデーを、同じ志を持った人間として尊敬しあっていた。

「何故九州を我に与えようとする」
「チェストはもうろく爺さんになってもうた。そろそろ引き際っちゅーもんじゃなかね」

チェストは神に祈る。
ザビー様への愛に溢れたサンデーが、日輪の如く九州の土地をも照らしてくれるように。

元就はこの頑なな老人を懐柔した、と満足した。