リメンバーミー 「政宗くん、ルーズリーフない?」 「悪い、sold outだ」 「かすがくんは?」 「プリントに直接書くからない」 「幸村くん、はノート派だしなあ」 ルーズリーフがなくなりそうなのは分かっていたのだから、早めに買っておけばよかった。 何もギリギリまで切り詰めたからって、ルーズリーフ自体の値段が下がるわけでもないのだから。 残り三枚は秀吉にあげてしまった。 「仕方ない、佐助くん、君のノートの後ろを千切ってくれないか」 「え、旦那のは諦めたのに?」 「人望だよ」 「そんなあっさり」 慶次はずっと待っていた。 実はちょうどルーズリーフを買ったばかりで、手元に腐るほどある。 普段が頼りないから、滅多に頼られることはない。 「ねえ、慶ちゃん、半兵衛ったらひどいんだよ」 「お、おう」 慶次を思い出したのは佐助で、もうノートの後ろを千切られていて。 複雑な表情で笑うしかなかった。 |