お題 | ナノ

知りませんでした


北条のおじいちゃん先生だから、行ける!と思った。

「先生、そんな宿題出しましたっけ?」

おじいちゃんは「そうだったかのう、そうだったかのう」を連発して、あと一歩押せば課題がなくなりそうな雰囲気だ。
しめしめ、これで課題をやっていないことを叱られないで済みそうだ、ほっと胸を撫で下ろし、ついでに挙げた手も下げ、席に着く。
ふと、じっとりした目線に気付いた。

小太郎だ。