お題 | ナノ

ちょっと待って


告白されるだろうな、と直感が冴える時がある。
おいおい恋愛相談をするためにここへ来たのだろう、相談相手に惚れてどうする。
あんなにマシンガントークで喉がカラカラになって、まるでミイラにでもなるつもりか。

「私、慶次くんが…」
「あ、ちょっと待って、お菓子でも食べる?」

わざと告白を遮って、飴を渡す。
これが答えだと、友達の笑みを取り繕って。