お題 | ナノ

生きることなんてすってはいての


生きることなんてすってはいての繰り返し




「何で一緒にいるかなんて、どうでもいいよ」

コンビニの駐車場で適当な食事を済ませ、いざ出発、という時に、佐助は呟いた。

「伊達ちゃんは消えない、俺様、それだけで嬉しいんだけど」
「…馬鹿野郎」

蒼は缶コーヒーのプルタグを外し、佐助に投げる。
頬に当たり、少し切れた。

「そういうことは真田を見てから言え」
「そうだね」
「ああ、そうだ」

プルタグは座席の前の物入れに突っ込む。
全てがリサイクルのように循環していったなら、この体もいつか別の何かに変わるかもしれない。
世界中のどれほどのものがプルタグから変化したか、佐助には検討もつかなかった。

「佐助、俺がお前といるのは、一種の罪滅ぼしなんだろうな」