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明らかに諦めて秋の空
ロマンチックだよね、と言う先輩にとっては、虫も人間も生きているものはすべて恋をする、とでも言いたげで、何となく足の裏がむず痒くなる。
「じゃあじゃあ」
ナメクジも恋をするんですか、尋ねるより先に、先輩はちちよちちよと揺れるロマンチックの塊から目を離し、頭を一撫で。それが喜三太には嬉しくてたまらない。
「当たり前じゃないか」
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