学級委員長委員会に属しているからには、組で一番できなくてはならない、と気負っていたのは最初だけだった。 「火薬を使わせたら伊助が一番、兵太夫と三治郎はからくりが得意だし、金儲けできり丸に敵う人はいない」 「竹谷は涙もろい、雷蔵は馬鹿力だ」 級友の自慢話が絶えない委員会で、彦四郎もたくさんの自慢をする。 努力家の伝七、真面目な左吉、優しい一平。 お茶と和菓子で恥ずかしい話を臆面もなく語り合い、彦四郎はたまに思うことがある。 学級委員長委員会になる人は、級友をよく知っている人。 良いところを見つけて、その良さを引き立てる努力をできる人。 そんな人になりたいと、湯気で霞む向こうの自分に祈った。 |