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見渡す限り、三日月
知らず知らずの内に、兵太夫と三治郎が掘った横穴に迷いこんでしまったらしい。
迷いこんだというよりは、掘り進めた穴と彼らの穴がぶつかった、というべきか。
「どちらでもいいけど」
その内この学園は地盤沈下を起こして全壊する危険性があるな、なんて思いながら、星がちらつく空を見上げる。
深く掘りすぎてしまったせいで、このまま上に戻ることはできなくなってしまった。
喜八郎は左右に広がるだだっ広い穴の先を見る。
右も左も同じ、闇が広がるばかり。
棒を倒して進路を決めた。
歩き続けて、三日になる。
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