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研磨


(いつから刀の手入れを忘れていた?)

名刀だと言われた刀を膝に、何かを見つめると、視界の隅に、花束がぽつんと落ちていた。その中の一本は花を象った剣で、たまにはよいでしょう、とそれを手に座を舞っていたのを思い出す。花弁が闇に染まっていく中、それだけは変わらず、元のまま。血に染まることもなかった風流な刀は、いつまでも、そのまま。
膝にある刀は錆付いて、使い物にならない。手入れを頼まれたはずなのに、血だって丹念に拭き取ったはずなのに、滴る涙のせいで刀はいつも濡れて、いつの間にか輝きを失った。私のせい、と責めた自分を見せる相手もいない。

(きっと、ずっと前から)

そうして持ち主のいない剣は、ひっそりと朽ちた。