現代 | ナノ
手
幸村がカッターを手に近づけていたので、もちろん取り上げた。
「被害妄想が激しいとは思っていたが、自殺するまで思い詰めていたのか」
「まっ、政宗殿!」
聞けば生命線が途切れていてこれからの人生が心配だから、傷をつけて繋げようと思っていたとか。
筋金入りのアホだ。
生命線なんて信じるな、と諭すと、声を大にして泣き出した。
「ちょっとちょっとアンターッ!旦那に何してんのさ!」
頬に平手が飛んだ。
そりゃあ、カッターで脅しているようにしか見えないってもんだ。
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -