ポロッとカイト 「過熱過熱、君たち、授業はどうしたんだね」 「いやあ、あの…」 授業より大切なものがある、と言ったのは利家である。 授業かったりー、と言ったのは元親である。 利家と元親の過去の言動がリフレインするが、元凶の発言を繰り返せば取り返しのつかないことになるだろう。 「無言無言、ならば君たちの荷物を焼却処分してしまおうか」 秘蔵の謙信様ブロマイドや、また新しく買ったお洒落眼帯や、帰りに飛ばして遊ぼうと思った凧や、秀吉から借りた漫画や、あれやこれやそれや何だか色々が頭を過ぎる。 走馬灯のように思い出となる、のは嫌だ。 新しい携帯買えばいいんじゃねえの。 彼らの考えは一つにまとまった。 |