現代 | ナノ

支度


「我が焚きつけたおかげよ」
「おー、元就キューピッドキューピッド!」
「愛のデーンドーシー!」

事の顛末を自分のことのように喜ぶ日文連中は、やいやい帰り支度を始めた。
こいつら講義がないくせに、このために待っていたと見える。

「あー待ってたら腹減った、慶ちゃん、今日何食べに行く?」
「俺食べたいもんあるんだよね、そこでいい?」
「満腹になれるなら何でもオッケー」
「さて、後少し長政を待ちますか」
「何故だ?市を食事に誘ったならそのまま…」
「だからだよ」

ニンマリ慶次は一人帰り支度もしないで、のんびり椅子に腰掛け、来訪者を待つ。
ほら、足音。