現代 | ナノ

連鎖


「お兄様、…いい?」
「大学生だ。自分で判断せよ」
「…ありがとう、お兄様」

夕食、か。
長政の頭がフル回転しても、店を探すならば慶次には適わない。
だったら一度研究室に戻るふりをして日文の門をくぐり、土下座でも何でもして店を教えてもらうのがいいに決まっている。

ブツブツとまとまった考えの連鎖に、市は分かったように微笑む。

「行きましょ、長政様」