現代 | ナノ

超新星


「慶次、よく聞け!」

おそらく頭から背中にかけて消しゴムだらけの元親が、5階の窓から大声で呼びかけてきた。
どんなことを言われようと、今の慶次を止めることはできない。
星が超新星になって爆発するのを止められないように。

「何だよ、元親」
「ガソリン代がもったいねーぞ!」

確かに。
自転車より速かったはずの慶次は、今やベビーカーより遅くなってしまった。
石油高騰のため、すごすご来た道を戻ろうとすると、今度は政宗が頭を出した。

「外出たついでにlunch取ってこい」