現代 | ナノ

言語系


言語系を統括する講義には、言語文学系の学生が集結しているから面白い。

バリバリ方言で標準語の成り立ちを説明しているのは、英文の島津教授。
それを聞いているんだか聞いていないんだか、ノートを取っているんだか落書きをしているんだか、講義の7割寝ていても一番前に座る学生が武蔵。

二列目右端に座っているのが中文の長政と市。
元就も中文なのだが、あまり気にせずこちらにいる。

そして、先ほどの馬鹿共と半兵衛、かすがを加えた大所帯が日文。
かすがは一人になりがちな仏文の小太郎と座っている。
佐助は悩んで悩んでこちらに座ったが、アンタ、目が追ってますよ。

「慶次、この講義の何がinterestingなんだ…ニヤニヤしてっぞ」
「いやー…」

少しキリッとして前を向いて、島津教授が何言ってんだかチンプンカンプンだから聞くのを放棄した。