現代 | ナノ

返却


浅井と織田。
出席番号が男女で一番最初だったから、という話。

「静かにせい!市が話す!」
「あの、生物のノート、返却されたので取りに来てください…落としてしまったので、汚れて…ごめんなさい」
「私が悪いのだ。市は悪くない」
「長政様…あ、以上です…」

安心したような顔。
野次られる長政。
信頼と、恋と。

「濃姫先生、我々からは以上です」
「じゃあ、ホームルームをするわね」

若いのは素敵なことだ。
今日の予定を伝えながら、濃姫は心からの笑顔で。