ツルッとゲット 「利のって、どういうことだよ」 「利家先生が釣りしたいって言うから、俺のコレクションを貸してやろうと思って」 「利のじゃねーじゃん」 「学校に持って来いって言ったの、利家先生だぜ」 わざわざ生活指導に引っかかるものを持ってこさせる方が悪い、ということか。 そして松永に取られて、自宅保管行き。 松永は気に入った没収物を所有物にし、興味のないものは裏の焼却炉で焼却処分している。 はた迷惑だが、このお陰で生徒の不要物持ち込みはずいぶん減ったらしい。 「誰が悪いかは問題ではない。早く我の携帯を取り戻し、我に平穏を与えよ」 「じゃ、慶次、任せた!」 「何でだよ!」 そう言いながら、慶次は立ち上がっていた。 イライラしている元就は元親に任せるに限る。 こちらはわくわくする祭りの始まりだ。 |