現代 | ナノ

オミヤゲ


もしかしたらちゃんと石川に戻ったかもしれない、との結論に至ったので、慶次を探しに駅を降りた。

「とりあえず秀吉は先にまつくんのところへ行っていてくれ」
「分かった、お主は…」
「僕はお土産を買い漁ってから向かうよ!」

石川は甘い物が多いから、元就や幸村が喜ぶものばかりだ、ともはや両手一杯に紙袋をぶら下げて半兵衛は笑う。
お土産は旅の終わり、その土地を離れてから買うべきなのでは、と思いつつ、秀吉は言われた通りにまつのところへ向かった。

「まあまあ、よくいらっしゃいましたね」

慶次はいない。
半兵衛もいない。
秀吉はまつと甲子園を観た。
なかなか白熱した。