現代 | ナノ

夏休みの資格


ボストンバッグにタオルや下着を詰めながら、帰ってきてからずっと点滅している携帯を開く。

「早すぎないかい」

時間的に慶次がメールを送ったのは分かれてすぐだ。
あの楽しみが飽和してはちきれた顔を思いだし、タオルを詰める手が止まる。

省エネで携帯の画面が暗くなっていく。
半兵衛は携帯を閉じ、開き、電話をかけた。