現代 | ナノ

繋ぎ


何故か暗い少女と友人になった。
これではヒーローごっこができないし、いつの間にやら人形を手にしている。

何故か暗い少女との因縁が断ち切れない。
これでは、もう離れられない。

「どうして友人になったのか、思い出せない」
「長政様から話しかけてきたのよ、見たことある、知っている子だ…って」
「そうだったか」
「そうだったわ」

昔からこうして二人手を繋ぎ、隣を歩いていた気がする。
この暗い少女の微笑みが、いつかよりずっと明るくなったことに気づいていた。