現代 | ナノ

迎え


「佐助は年上ではなかったか」
「何言ってんの」

佐助は幸村より大きな影を背負い、幸村の手を引いてどこまでも連れて行ってくれた。
帰りますよ、と丁寧に迎えてくれた。

「同じクラスなのに年上とか、俺様が留年したって言いたいわけ?」
「すまん、悪かった」
「馬鹿なこと言ってないで帰りますよ」

そうか、その口調は元からか。
それに、佐助は成長が早かった気がする。

「ほら、旦那」

梵天様、と、誰かが笑った。