現代 | ナノ

四月馬鹿


留学することにした、と政宗は言った。

「政宗、今日はエイプリルフールじゃないぞ」
「真面目に聞け」

慶次が大真面目な顔でエイプリルフール発言をするのも仕方のないことだ。
どうやって日文で留学などしようものか。

「政宗くん、そんなに中国語できたっけ」
「できねーできねー、だってあいつ漢字苦手だろ」
「英語だって実はあまり得意ではありませぬし…」
「あのさ、竜の旦那、日本国内で留学はできないよ」

一通り馬鹿にされると、政宗は憤慨した様子でしばらくそっぽを向き、それがものすごく構ってほしそうな感じだったので、次の講義が終わるまで無視をすることに決めた。