戦国 | ナノ

花鳥風陽


決着は一瞬。
幸村にいつも付いて回る忍の書状が全て。

「そんなもんさ」

政宗はそれを丁寧に折り、空へと投げた。
青い空に、白い書状。
どこまでも飛んでいくかと思いきや、静かに小十郎の畑に落ちた。

「供えるなら、花か」

たわわに実った野菜を見下ろし、呟いてみる。
あの畑の隅を借り、大きな花を咲かせよう。