戦国 | ナノ
先代失脚
言葉は、風魔小太郎を継いだ日になくしてしまった。
潰れた喉は、通り道以外の用途を果たさない。
先代風魔はよく喋る男だった。
伝説たる所以や、戦い方、何でも教えてくれた。
そして最後に、聞き相手の喉を潰した。
「君は今日から風魔小太郎だ」
小太郎は自分の力では支えきれない重さと共に、一度地に伏せた。
風魔小太郎がこの世から消え、新たな風魔小太郎が生まれた日。
温もりが消えていく体と、夏に変わる穏やかな空を感じた。
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