戦国 | ナノ

無性霧消


元親が討たれたと聞いた。

「展望が開けて清々したわ」

どちらかがどちらかの息の根を止めるものだとばかり思っていた。
約束をした訳ではないが、無性にそう思う。

この綺麗な手はどうすればいい。
日輪にかざすと、手が届きそうな気がした。