戦国 | ナノ

心外心理


「かすがちゃんはさ、俺に優しいよな」
「そんなことはない」
「そんなことはあるよ。どうしてか分かる?」

この男がどうしようもなくだらしないから。
そのくせ芯だけは強く、優しく、理想主義で、羨ましいから。

「俺に興味がないからだよ」

彼はさぞつまらなそうに笑った。
彼がそう言うのならば、そうなのだろう。