ウエディングラブ 「え、もしかして婚約?こんにゃく?」 「馬鹿じゃねーの、婚約じゃなくて結婚の挨拶に決まってんだろ」 「蘭丸くんの言う通りだよ、それに他人の話に深く首を突っ込むべきではないね、それで濃姫くん、一体二人はどこまで進んだんだい」 「竹中ちゃん、言っていることが矛盾してる」 全てのセットを終え、だらだらと時間を待つ四人は、いつにない熱気に包まれた。 この懐石は全てあの二人のため、そう考えると、蘭丸のちょっと気張った髪型も濃姫のピシッと決まった髪型も、何やら雰囲気のある素晴らしいものに見えてくる。 今日は久しぶりにいい仕事をした、元就のシャンプーを除いて。 「はっきりと決まったら連絡するわ」 「新郎新婦の髪型のセットも承りますので」 「…濃姫様、そろそろ行きましょう」 「ええ、ありがとう、二人とも」 半兵衛は下まで見送って、佐助は夕飯のことを考える。 こんにゃくの入った、おでんにしよう。 |