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「蘭丸の本音さ、俺、初めて聞いたよ」
小さなポシェットを大きなラジカセをいつきに渡し、慶次は呟いた。
なるべく何も考えないようにしていたいつきの脳も活動を始める。
「おら、どうしたらいいんだべ」
「簡単だよ」
「簡単?」
「気にしないで歌えばいい」
居間は守衛室のデジャブだった。
慶次はそこに収まり、居心地の良さそうな顔をして。
「俺も色々気にしないで生きていかなきゃな」
「何の話だ」
「君はもっと色々気にするべきだよ」
いつきの居場所は、どこにある。
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