職業 | ナノ

miss


「政宗のツテったら俺んところしかないかなーとは思っていたんだけど、本当に来るとはね」
「そうだね、政宗くんは意外に交流の幅が狭い。分かりやすくていいけど」
「うむ、しかしここの他に良いところがないのも事実だ」
「竹中殿も、豊臣殿も、さあ、立ち話も何ですから上がってください。もうあなた方の分の用意もできていますよ」
「まつさんには適わないなあ」

勢いよく飛び出してみたものの、慶次というか家全体ののほほんとした雰囲気に飲まれ、足が鈍ってしまう。

だんだん話し声が大きくなり、こっちへ向かってくるので、慌てて部屋へ戻る。
間違った。

「何だよ、お前」

蘭丸の部屋だった。