manage 「基本的には俳優を育てるcompanyだ」 真田を筆頭に、数は少ないが質は高い、というのを売りにしている、と説明を加えた政宗は、猿もだと言った。 「猿はスタントが多めだな、演技も巧いが」 「へー猿さん、やるなあ。政宗もか?」 「俺?俺は…、」 聞いてはいけないことが多いのだと、サングラスの向こうに隠した目が泳ぐのが分かる。 きっと、社長さんが駄目だと言ったのだろう。 政宗には歌を歌っていてほしいと、俳優をやっている場合ではないと、みんなが願ったからだろう。 もしくは政宗のプライドか、それでも何でも、いつきには構わない。 両手をいっぱいに伸ばして、整った頭をぐしゃっと、政宗の暗い気持ちを吹き飛ばすように。 「すまん、政宗はおらのマネージャーだったな」 「…そうだったな」 ぐしゃぐしゃの髪を直すために外したサングラスの奥は、寂しそうな瞳だった。 |