人生最大の不幸。
そこまで言ってしまいたくなるほどに、今現在の私の不運値はMAXである。
このことを知らされた日から幾度も現実逃避し、現実から目を逸らし続けてきたが、時間は止まることなく進み、遂に当日になってしまった。


転校。
それは父親の転勤が理由で、父子家庭でまだ中学生の私は、父の転勤先について行かざるを得なかった。
仲良しだった同級生達とは離れ離れ、学年が変わり新学期の今日、私は此処帝光中学の生徒になったのだ。


校門を通過した時点で心臓はバクバク。もう死ぬんじゃないだろうか。
教室の自分の席に座った時点で、私は気疲れして机の上に置いた鞄に突っ伏した。
新クラスと言えど、私以外の皆さんは当然顔見知りなのだ。
部活やらなんやらの知り合いが居て当たり前。
皆さん既に友達の輪が完成しちゃっているのです。
私に入り込む余地は残されてはいなかったのです。

というか、私には入り込む根性が無かった。
コミュ力はゼロに近い、というかほぼゼロ。
とどのつまり、超人見知りなのである。
前の学校では小学校のころからの友人が居たからなんとかなってが、こんな知らない人だらけの場所に放り込まれて、もう既に私のライフはゼロよ。


それから2ヶ月経過した。
した、が。



……明日こそは、と思い断念する日々が消化されただけで、私には未だに友達が居ないのであった。


20121006

prev next

 

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -