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静かな夜とか、雨の日の夜。ちょっぴり寂しくなるような日に、エースは時々甘えん坊になる。私の部屋に来て何をするわけでもなく、一緒にベッドに寝転んでわたしを抱きしめて過ごす。よしよし、と頭を撫でてあげると心地良さそうに子どもみたいに目をそっとつぶる。


「名前 おれ、ここに要るか…?」
『どうしたのエース。いつも自信たっぷりなのに。』
「茶化すなよ。
…こんな日だってあっていいだろ」
『もちろん良いに決まってるよ。
要るに決まってるでしょ?2番隊の隊長はエースにしか務まらないよ。パパもマルコもみんな、エースの活躍にとっても助かってるでしょ?』
「…」
『それに私も。エースと会えたから、エースが守ってくれるから毎日笑っていられるし、毎日幸せなんだよ?』
「…そうか。」
『そうだよ』
「名前は幸せなのか」
『そうだよ。エースがいてくれるから前よりもっと幸せなんだよ。』
「そっか…」
『いてくれてありがとう』
「!」


ガバッとエースが急に起き上がった。その顔は鳩が豆鉄砲を食らった時みたいに目が点になっている。


『どしたのエース、』
「名前」
『な、なに?』
「抱いていいか?」
『えぇ!?このタイミング?!』
「抱きてェ。今すぐ抱きてェ。」
『ちょ、エース 落ち着いて!?私明日朝早いの!ジンベエさんが来るから魚人空手教えてもらうの!』
「おれといる時に他の男の名前出すなよ」
『ちょ、エー、!』




2020.09.08