名前が加わってから幾年が過ぎただろうか。 彼女は年頃の少女へと成長していっている。 『うう〜〜〜…!』 「名前、無理するんじゃねェよい」 『無理してない、もん!!うぅっ…うう…!』 「ボロ泣きじゃねェか…」 「マルコ…おれァこんなにもタトゥーを彫りたくねェと思ったのは初めてだよ…!!!」 『ダメ!!続けて!!』 「名前ちゃん…!!分かった!!すぐ終わらせちまうからな!!」 『お願い!!…ううう〜〜…!!』 *** 「マルコ… 名前は彫り終わったのか」 「いや。まだボロボロ涙を零しながら彫ってもらってるよい」 「無理に彫らなくていいのになァ」 「彫るって言って気か無ェんだよ。彫らねぇと俺達の本当の仲間になった気がしねェってな。」 「グラララララララ… とんだ頑固娘になったもンだ」 「…、 お。この足音は、」 『パパ〜!!!』 「オヤジだろうが名前… 彫れたのかァ」 『うん!!!見て見て〜!!!』 「よく彫れてるがなァ… お前ェ、女の大事な身体に彫って良かったのか?」 『? 当たり前じゃない。わたしの身体はパパのものよ?』 「オイオイ 名前…」 『?』 「グラララララララ! 名前、お前は大人になるんじゃねェよ」 『パパが言うならならない』 「グラララララララ!」 2020.09.08 |